MURMUR
1998.01.04 (SUN.)
宮沢賢治ろまん
あけましておめでとうございます。今年もみなさまにとって良い年で ありますように心よりお祈りいたします。
昨年は前厄でした。・・・つまり今年は本厄なんですが。昨年中何があったかってーと、
新年早々ともだちが死んでしまいました。本当の弟みたいに大切なともだち。
・・・その話はいつかするとして、それと並べるのもなんだけど、12月頭には車を潰しました。
今年は一体どんな年になるのやら。自分にも何卒良い年であるように願って止みません。
さて、このお正月もそうでしたが、私は毎週土曜日はというと「FRIENDS」に登場する すずちゃん宅へと飲みに出かけます。すずちゃん宅のトイレには毎年毎年「名言カレンダー」が掲示して ございます。これがなかなかためになります。
・・・先日そのトイレに、毎年恒例の「名言カレンダー」のほかに、某車メーカーフォークリフト 部門による「Kenji & Seymourカレンダー」なるものが掲示してありました。 いわゆる宮沢賢治の詩とシーモアさんという人の絵で構成されているカレンダーらしい。 その表紙に、たぶん日本人なら誰でも冒頭は知っている彼の「雨ニモマケズ」が日本語及び英語にて 記載されていたのです。
ビール飲み過ぎによる幾度にも及ぶトイレ通いのその度に、
「宮沢賢治だの〜っ、宮沢先生偉大ですぅぅぅっっっ」と叫び続けていたわけですわ。
・・・「雨ニモマケズ」はすばらしい。
宮沢賢治大好き人間の皆々様には恐縮ですが、宮沢賢治は・・・そうですね、童話はいくつか
読みました。それだけの私ですが、トイレから帰って朗読する私に「そんな人って本当にいるのかなぁ」と
呟くすずちゃん。それに対して「宮沢賢治」と答えずにはおられぬ私。
自分では決して言い得ないながらも“そう思っている”と言えるなら、自分ももう少し
良い人間になれるかもしれない、でも現状の自分が口にしてしまったら単なるきれい事なのではあるまいか、
単なる詩に終わるのではあるまいか、何故なら私にはなれないだろう、いくらそれが正しいことと
考えてもできはしないだろう・・・などと葛藤せざるを得ないのです。
カレンダーの表紙なので、“1月になったからそんなに感動したのならばあげよう”と すずちゃんが破り取ってきてくれたその表紙・・・考えてみればトイレにあったのだが・・・ 部屋の壁に貼ってみました。
ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ