MURMUR
2010.09.14 (TUE.)
派閥考
学生の頃、女子というのはお昼のお弁当を食べるグループをつくっていた。長年登校拒否児だった私は
ほとんど出席していなかったので、クラスメートは私と言う生き物にどう接するべきか、変だから近寄らない
ようにすべきか、病気だからと同情して優しくすべきなのか、日々その考え方が変化していたんだと思う。
もともと頭のおかしな私がその人々の変化を受け止め得る筈もなく、ますます人とは打ち解けず、ときどき声を
かけてグループに呼んでもらっても居心地の悪いことこの上なく、ミュージシャン仲間のところへ逃げ込んで
なんとか休み時間をやり過ごす日々。
大人になって、社会人になって、広い範囲で言うところの普通の生活人になってからも、やっぱり女同士で
お弁当を食べるグループというのは苦手だ。幸いこれまで「私はお昼はあまり食べません」と宣言し、
自席でネットサーフィンでもしながら過ごすことに成功。バイトに行っても「煙草吸うから」と言い訳し、
炎天下の車中で汗を流しながらひとりで過ごしていた。
現在就職活動していても、女性の多い職場というのはどうしてもそれだけで嫌悪感を抱いてしまう。
実のところ果たして男の子たちがそういうグループ行動をしていなかったか、という確信はない。 それでも私の中では、「誰ちゃんと誰ちゃんは私のグループね」という感覚が男性諸氏には顕著でない イメージがあった。仲の良い仲間はもちろんいるのだろうけれど、女性ほど差別に近い識別意識はないだろう と。
テニスをしている人に、Aさん・Bさん(もちろん仮名)がいる。いずれも正直なところ子供っぽい
変わり者でそれぞれにいろんな人たちから敬遠されがちな曲者である。
あるとき、ふたりがそれぞれ他の人と組んでダブルスのゲームをした。クラブでする試合はどちらかというと
それなりに和気あいあいとしたものなんだけど、BさんのスマッシュがAさんにもろ当たったんだね〜。
そのときAさんも「だいじょぶだいじょぶ」と言っておけばよかったものを、日ごろの嫌悪もあったんだろう、
「もうやめる」と言ってそのゲームを中断してしまったのね。ぶつけた当のBさんも素直に「ごめんね、
大丈夫?」と言えばいいものを、中断されたことに対してぶつぶつ言い出す始末。その日当てられたAさんは
とっとと帰り、当てたBさんはもうひとりのアンチAさんを連れだってやけ酒を呑みに・・・。それから早
2〜3週間、お互い口もきかず。
確かにBさんのスマッシュはコワイ。うまい人は当てられないとわかっているから怖くないけど、Bさんは
自分で思うほどうまくなく、どこに打つのかホントは自分でもわかってないからコワイ。怪我しないように
と先ず思ってしまう。そのくせ自分では自信たっぷりだからコワイ。
まあ、どちらかというとAさんの方が仲がいいし、Bさんには私も相当むかつくことも多いのだけど、
この件に関してはどっちのグチも私は聞いた。どっちも「やれやれ」と思いつつ聞きながら、
ちょっとびっくりしてしまったんだなあ。Aさんは「あれからひと言もくちきかないんだよ」と気にしている
感があるけど、Bさんは自分のやらかしたことに対抗するべく味方を増やそうといしている風があって。
私が抱いていた「男にはお弁当食べるグループ制度がない」というよくわからない考えが単なる幻想であったと
いうことをこんなところで実感してしまって苦笑い・・・。 考えてみれば政治だって徒党。歴史上の戦も
当然すべて徒党なのだけど、でも「あなたは私のグループじゃないし」的なみみっちい感性は持っていて
欲しくなかった (^^;;;
まあ、要するに男だから、女だからという括りは一概にはできないということで。A型でもO型でもいろんな
人はいるし、やぎ座でもうお座でもいろんな人がいるんでしょう。。。