MURMUR

 

2010.02.02 (TUE.)

 

心の整理

 

ジンさんのことは整理したと言いつつ・・・整理はしたつもりなんだけどリハビリ中。
ふとした拍子に「あんなこと言ってた」とか「あんなことしてた」とか時々思い出す。つきあっていた 訳ではないけど、一緒に買い物に行ったり食事に行ったり、いろいろなことがあったから。
この前ともだちと呑んだあと、また無意識(?)に電話してた。最悪。もう今ではすごく機嫌が悪くて 私のこと憎んでるんじゃないかって勢い。理由はなんだったのか。

本人が何と言おうとある意味では私は彼にとって特別で、周りの人が冷やかすのがすごく気に入らないんだ けど、冷やかされる原因はいつでも「お前がハートの目で見るから」ではなくて、 ジンさんが"こいつが、こいつが"ってみんなに言いふらすからだったと思う。
私の中でも何かが消えた理由のひとつは、私がいない席であまりよく知らない人に冷やかされ始めて 「あいつなんて夜中に電話してきて迷惑で・・・」とか悪口を言っておいたと本人が私に自慢したこと。 もうひとつはいつもの仲間で集まっているテニスのときに、「こいつとだけは死んでも組みたくない」と もともとでかい声でわめいたこと。
今までと一緒で、ジンさんにとってその行動は一種の愛情表現、そんな顔してた。でも、しみじみ 考えたらもうそういうのイヤだと思った。イヤだと思い始めたらいつもみたいに笑って済ませられなくなって、 その仲間のテニスに行こうかどうか考えたときにつらくなって行けなくなった。
私が引くとジンさんは怒る。お前のせいだと怒る。すべてお前が悪いと怒る。
私のことを好きだったとは言えないけど、私が自分を好きだってことを気にいってたと思う。 私はいつでも気難しいジンさんの味方でいたかったし、味方はいるんだよって伝えていたかった。 だからそれはきっとある意味では通じていたんだろう。あるときにふと、味方しきれないって思ってることを 感じとった途端に決裂・・・。

こんな雰囲気になり始めたのは、やっぱり夜中に酔っ払って私が電話したときで、私もはっきりは覚えて いないし、少し前にジンさんもなんだったのか覚えてないって言ってた。その頃テニスをするのが すごくつらくなり始めたときで、もともとは自分が下手だってことなんだろうけど、ジンさんはそれまで 私の唯一のコーチだったのに、文句言うばかりで何のアドバイスしてくれる訳じゃなく「あの子はうまい」 とか「あの子はがんばってる」って人のことばかり褒めていたの。
「どうしたらいい?」って訊くと「俺の言うことなんかひとつも聞かないだろ」って怒りだして。 正直言って、ジンさんが教えてくれたこと初めは全部ノートとってた。そうしろって言われたし。でも 言うことが変わるんだよ。今のもそうだけど前のラケットもジンさんが選んだのに覚えてなかったり。 「ボレーはこうしろって言ったよ」って言うと「そんなこと言ってない、言う訳ない」って言う。 ジンさんが分裂症なのは知ってるけど、テニス教えてやるって言ってたときもいつも違うこと言っておいて 「言うことできない」って怒られたってできないよ。

そもそも味方でいようと思ったのはジンさんがそういう人だからだったんだとは思う。 だけど、楽しいときにもいつも不安だった。自分が味方できるほど強くないって、すごく不安だった。 だから結局ただただ味方でいることができなくて自分の不満も言ってしまってこうなった。 自分が分裂して繊細なジンさんを包み込むことができなくなって。
先日は電話しても通じないんだけどメールのやりとりがあって、「ふたりだけの出来事を知らない人に 言いふらすなんて不快」って文句言っちゃった。そういうの絶対タブーだったんだよね。あり得ないことを されても決して文句を言っちゃいけない。言ったら味方じゃなくなって即敵になるってわかってた。
ずっと味方でいるようにがんばってがまんしてきた習慣からしてみれば、そんなことやっちゃった自分が バカでバカで仕方ないけど、頭のどこかでちょっとだけ「ついに言ってやった!」って気持ちいい。 それで益々ジンさんが意固地になって遠ざかって行くのなら、私も少しずつ慣れていけるかもしれないって 期待もしている。今年こそは転勤なんだろうか。転勤した後は二度と来ないのかしら。 ・・・いろいろいろいろ妄想は膨らみ続けて。

今では全然行き逢わず、もし同じ場所に居合わせてもお互いに警戒オーラがびしばし出ている。 先日のメールでジンさんはカタをつけたと思う。容易に愛することはできないが、容易に憎むことのできる 人だから。

年末にたくさんテニスにつきあってくれた人と久々に呑みに行った。そのときに、誰かが私のこと 好きでいてくれたこともあったのか、って思い出して嬉しいような哀しいような気分で切なくなっちゃった。 そんな人たちも今は別の誰かと幸せに暮らしてる。でも私も誰かに好きでいてもらえたことも あったんだなあ。
毎日ふとした瞬間に思い出すジンさんのしぐさや言葉、「好きだった」ってしみじみ感じてしまうけど、 いつかそんな風に思い出す人のひとりになってしまって欲しい。別の誰かと幸せにになっても 「よかったね」って思いたい。思えるかな。今は想像もできないけど。

ちなみに最近ちゃんとプロのコーチにレッスンしてもらい始めてテニスがやっぱり楽しくなった。 こんな気持ちでテニスできるなんて何年ぶり?よかった。相変わらずジンさんが発言した場には 行けずに「登校拒否に似てる」とか訳のわからないことを考えながらも、やっとテニスがまた楽しい!!
ありがとう、コーチ!!!