MURMUR
2007.12.22 (SAT.)
ネットオークション潜入ルポ
潜入ルポ・・・とは言っても、誰かに依頼された訳ではない。たまたま勝手にオークションにはまって
いるだけである。以前も「え!?このブランドがこの価格!!?」とは思ったものの、実際出品されたときは
破格の安さでも、落札寸前にはウソのようにがんがん値が上がるのを知って尻込みしてた。それでも定価よりは
安い訳だけど、前も書いたとおりもともと古着って生理的に好きじゃなかったし。
ところが、買い始めてみるとこれがビョーキ(買い物依存症)には殊更悪い。店で買うなら「最近買いすぎ」
と反省しているときには、店に行くのをぐっと堪えればよい。店に行かなければ服も見えないし靴も見ない。
しかしこのオークションときたら、ヒマな仕事の合間にも、家にいるときも、すぐにそりゃもう様々な
品物が目に映る。はっきり言って「毒」である。
この約3ヶ月で購入したモノ(ほとんど服)は50点を悠に下らない。金額に換算すれば・・・
恐ろしくて脳が機能停止。
毎日のように荷物が届くので、おねいちゃんは「お前は本物の病気だ!!」と怒りを隠さない。
仕方ないから自分も売ろう、と思っても、もともと要らない部類のものは安物買いしてしまったものばかり
なので、誰の目にもとまらない様子。
自分が買う立場での経験では ・・・たぶんこれは高級ブランドだからこその話なんだけど、
高値でサバくための値段設定にはある程度ワザがあるようだ。
例えば私の好きなブランドは、スカート一枚裏地もついてないようなシンプルなスカート(もともと裏地の
ないものが多いんだけど)がよく出品されているけど、それでも定価はおおよそ3万〜5万。これを
「あんまり履かないから泣く泣く売ろう!」と もし決意したとすると、1〜2回しか履いてないし新品同様の
美品なんだから、せめて3万円のお品なら1万5千円は回収したい、と思うじゃん。
ところがだからと言って初めから1万5千円を設定したのでは誰も見向きもしない訳。数千円の破格値で
まず誰かが「うそー、やったー、すげーお得じゃん!」と思うことが大事であって、そう思って誰か一人が
落札すると、「あ?誰か欲しがってるってことは、コレっていいの?」と、行列のできる店的な心理で
どんどんヒトが注目していく訳だ。
ましてオークションの恐ろしさは、自分が落札できそうな状況で終了時間がチクタクと近づいて
「しめしめ」と思っているところへ寸前に別の誰かが入札してしまったときに、「え〜、まさか、許せない、
私のよ!」と言うバクチ・チックな勝負心が沸き上がり、「あと250円なら私が落としてみせる!」と
キーを叩かせてしまうところにあるものだから、最終的には、まぁシンプルなスカートであれば2万は
いかないだろうけど、1万円は超えて終了。コートのようなもっと高級なものは何万円。
実際マニアックなブランドでなく、世界的に有名なブランド品などは「1円スタート」などというのも
ある。前述のように「この値段なら」から始まって「こんなにみんなが欲しがってるすばらしいモノ」
ということになり、そして最後には何万〜何十万もの値がつくという仕組。それでももちろん騙されたり
している訳ではなくて、定価よりは相当お得なんだけど。
そんなこんなで我ながら「店にあっても別に買わずに済んだだろう」と思う買い物も数多い。
たぶんその理由には、もちろん一番は欲しくて探している訳でもないのに「こんなのもあるぞー」
と気軽に毎日毎日リストが目に入るからなんだけど、そのほかにも そんなの売ってるの知らなかったとか、
そのブランドの店この辺にない、などの品物もPC立ち上げさえすれば、すぐにズラリと並んでいることだとか、
一旦家に帰ってまた考えようなどと店の場合と同じに考えていると、自分と同じ条件でPCを立ち上げる
だけの何百ものヒト達がそれを狙っている訳だから、私が落とさなきゃ!という脅迫観念にも似た競争心を
煽られることでもある気がする。
話は戻って、自分が出品する場合もそこまでわかっているのなら、初めは安く出せばいいじゃないかと
思うんだけど、あくまでもそれは人気のブランドの話であって、私が売るものの場合はまた違う。
いわゆるノー・ブランドであって、こちらはやたら品数の多い「ロングスカート」とか「ワンピース」と
いったカテゴリで分類されるものだから、先ず「行列のできる店」方式はほとんど効能を示さない。
一人がたまたま見つけて入札すればただラッキーな感じ。
だから、ノー・ブランドとはいえ1万5千円〜3万円くらいの服をブランドの法則に則って2千円で出品すると、
そのまま値は別段上がらないまま2千円で手放すハメに・・・。それがイヤだからと言って初めから
そこそこの値をつけると今度は誰にも入札してもらえない。結局のところ、自分が売るときの適正価格が
未だわからず四苦八苦している状態で。
続いては、商品の「状態」に関する話。
初めはその好きなブランドだけを狙って落札していた。とあるセーターを1万円で落札したときのこと。
売り手の方から「友達に頼まれた品物だったのですが、手元で確認してみたらかなり毛玉がひどくて
とてもお金をいただけません。品物だけ送ります」という連絡がきた。それまでにも「使用感」という
ひと言は確かに書かれていたのでクレームをつけるには至らないものの「うーん、この毛羽立ちは・・・」
と思い、でも要するにこれが古着なのだと自分をなだめていたことは何度かあったので、びっくりした。
実際にその方は支払先は告げずに品物を送ってくれて、セーターが届いてみると確かに毛玉は結構あるには
あるけど、このくらいのもの平気で売る人いっぱいいるのに、と思った。定価を想像するにきっとその晩は
手放した友達もびっくりしてうなされたんじゃないかと、逆に気の毒になってしまった。
そうかと思うと、一度だけ「悪い」評価を温厚で(?)気弱な(?)私がつけたことがある。
しばらくして違うブランドにも手を出し始めたときに、「美品」と銘打った とあるセーターを落札した。
美品どころではない。でかい毛玉がぽこぽことたくさんくっついて、涙を堪えながら「これも人生経験」などと
思いつつ唇をかんで毛玉たちを取っていたら、袖下にでかい穴が・・・!
さすがに私も「おい、ちょっと待て!」と思ったので「悪い」(非常に悪い、ではない控えめさ・・・)評価を
つけてしまった。そしたら先方からすかさず連絡が。「良い」に変えてくれたら返品していいですと。。。
思い返せばボロいセーターを「美品」と偽って売りつけておきながら「返品してもいいですよ」という
言い方もないもんだけど、そのときの私は「良かった!」と素直に「良い」に変えてこの取引をチャラに。
ちなみにそのセーターは「美品」をタイトルから外し、穴があいてますと明記した上で同じ価格でまた
出品されているが・・・。
思うにブランド品の場合 特に名前は出さないんだけど、前述のブランドはわりと大人のブランドであって
結構年配の方まで顧客にしているであろう服で、逆に後述のブランドは値段は安くはないけど若い者向けの
ブランドだと思うと、結果、それらの服はどれも素敵だしデザイナーさんも素敵な人だろうとは思うけど、
ここでそこはかとなく図らずもブランドの品格が出てしまっているのでは?と思うフシがある。全部では
ないんだけど、既に何十点も落札して見える傾向からそう思う。
まあ正直な話、これだけ買いまくってればそんな勝手な感想も言いたくなるってもので。。。
ところで、確かにオークションで出費は相当額に増えたけど よかったかもしれない、と思うことがある。
もちろん素敵な服を破格値で入手したこともいいことには違いないけど。
なんというか、これまで私はあまり着る服の傾倒というものがなく、かわいい服もかっこいい服もロングも
ミニもなんでも手当たり次第に買っていたし、着ていた。
ところが先日友達と、もうひとりの若い友達の服を見立てに買い物へ出かけたときに「あれ?」と思ったんだな。
まあ友達の選ぶ服と私の好みがあまりに違いすぎたのも理由のひとつかもしれないけど。
つまりそのとき、手当たり次第ではなくある程度の傾向をしっかり自分の中に見た!!オークションだと
それこそ手当たり次第買ってたらキリがないからチョイスしないとね・・・(^^;;; 普通のことのようでいて、
結構私としては衝撃だったなあ。実際その後も近所のよく行く店にでかけたとき、今までなら買っていた
であろう服をあっさり何点かやめたりして。ちなみに今日もその店に同じ面子で行ったけど、また手を
出しそうになった「手当たり次第の世界への入り口」で「いや、私にはもう傾向がある」とか妙な自分への
説得で思いとどまったもん。これはきっといいことだ。
などと書きながらも、何点もの落札を同時進行で試みている自分は今でも相当ヤバイけど・・・。